昼食時の混雑を避けて、少し遅めに外に出る。
職場に引き上げる楊枝を咥えた集団とすれ違う。
サラダしか残ってないコンビニの弁当コーナー。
ラクト系置場に雪印コーヒー500mlを確認する。
パンの棚にレーズンバターロールを見つける。
若い女性が、同時に手を伸ばす。
悪いが、このコンビネーションは崩せない。
棚からレーズンバターロールをむしり取る。
ビル街の隙間の小さな公園。
植え込みの低いコンクリートに腰掛ける。
はぐれた感じ、この心細さ、ぎこちなさ。
単品ではとても飲めない甘すぎる雪印コーヒー。
何もつけない、素朴なレーズンバターロール。
ところが!
それぞれを口の中で噛み混ぜた途端に!
パンの塊をほぐすように、ゆっくり咀嚼する。
雪印コーヒーが全部に染込むよう、舌を転がす。
この抑制の効いた甘さ!
チョコやクリームなら、口の中で分離する。
ジャムやあんこは甘すぎる。
何もなければ、イースト臭が鼻を衝く。
干し葡萄!!
パンの中で二次熟成を経た干し葡萄!
嫌味のない甘さ、粒を噛んだ時の嬉しさ。
甘さで癒される、絶妙のコンビネーション。
その立役者こそ、パンの中の干し葡萄。
公園の、ひとりの昼食で良かった。
レーズンバターボールが残っていて良かった。
見知らぬ女性の犠牲を伴う、至福の昼食。
ディナーのようなランチはいらない。
干し葡萄の入ったパンがあればよい。
雪印コーヒー500mlがあれば尚更によい。
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2006年07月21日12:55
mixiコミュニティ「食欲詩集」投稿