人民帽

|

一人路上の喧燥を離れ 、乱立するビルの屋上に出る。
歩行者天国に凝集している、黒い、 砂鉄玩具のような人間の頭。
秩序なく広がる頭の群れは、 同じく広がる建造物と溶け合う。

風に煽られ、天を見るとき、
自転車に乗り、
人民帽をかぶり、
押し寄せる、灰色の、
灰色の大群衆を夢想する。
「一人位殺したって、分かりゃしない。」
蟻一匹殺すのとどこが変わる? 命の重さ?何のことだ?

よく晴れた「気持ちの良い」空に腹を立て、 もう一度下界を見下ろすが、
雑多な黒い頭が、激しく脈を打つ、 人民帽が消えない。
何なら、飛び降りてみようか?
 
 
 
※旧地下城から転載。
これも2000年かそれより前の創作です。

地下城INDEX

★2009年6月末日まで「chitoku TシャツSHOP」にて、カブトTシャツご購入の方に『火星パンダちとく文学』進呈中!⇒お申込みはメールで、Tシャツの注文控えを添付して、chikajoアットマークchitoku.netへ送信してください。(注:Tシャツの返品はご遠慮ください。。。)

BlogPeopleLinks

プロフィール

■chitoku(ちとく) 1969年山梨県生。様々な業態、職種で会社員として勤務する傍ら、『文芸山脈』同人を経て「村松恒平 文章学校」の案内係としてメルマガ編集・発行及び「文章ゼミ」運営に参加する。「文集 地下城」は詩歌を含む習作掲載サイト。2009年4月、同門の上野家ぱん駄、火星紳士との合体作品集『火星パンダちとく文学』で掌編小説作家としてデビュー。

火星パンダちとくのちとくです。

あわせて読みたいブログパーツ

Stats Counter

  • 6893

Powered by Visitor Stats