夜勤明けの後、二日休んで次の出勤は16日の日勤であった。
出勤するなり、ちょっと話があるから、と通常ミーティングに同席せず、マネージャーに呼ばれるまま面談の体裁となった。そこで、一通のメールのコピーを見せられた。セキュリティ系別部署からシステム部部長に宛てた、違反アクセスの確認指示書とでも言うべき書面で、何人かの主要人物を経てマネージャーに送られてきたものだった。
俺は、三日前の夜勤のことなど全く覚えていなかった。けれども、禁じられた「業務以外の外部アクセス」は心当たりがあるし、メールには俺のIDやアクセス時間とともに、アクセスしたURLが記載されていた。
マネージャーからの確認事項は、本当に俺がアクセスしたか、何時頃アクセスしたか、何か送ったか、送ったなら何か、等々。俺はそれでも思い出せずに、けれどもメール文面に心当たりがあり、多分深夜の時間帯でメールを見たと思います、程度のことしか言えなかった。
マネージャーは、物腰の柔らかい人物で、確認が済むと現場に戻された。俺は、悪気はないし、そもそも記憶もないので、この時点では「やっちゃった」程度の認識しかなかった。
ところが、現場に戻ると、他のメンバーの様子が俺に対してぎこちなく、いつもたいしてお喋りもしないが、この日は目も合わせようとしない。俺の休日中に、何かあったかもしれないと感じたが、それを誰かに尋ねるほど俺は現場に馴染んでいなかったし、暇でもなかった。
そして、その日の夕方には、めったに来ることのない営業部長が現場に来た。

続く......

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プロフィール

■chitoku(ちとく) 1969年山梨県生。様々な業態、職種で会社員として勤務する傍ら、『文芸山脈』同人を経て「村松恒平 文章学校」の案内係としてメルマガ編集・発行及び「文章ゼミ」運営に参加する。「文集 地下城」は詩歌を含む習作掲載サイト。2009年4月、同門の上野家ぱん駄、火星紳士との合体作品集『火星パンダちとく文学』で掌編小説作家としてデビュー。

火星パンダちとくのちとくです。

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